たまなは ゆうこう (要無形文化財技術保持者・日本工芸会正会員)
玉那覇有公氏は、お会いする時はいつも満面の笑顔で迎えて下さる。温かなものを感じる方である。
工芸会などで出会うと、いつも「頑張っているか?」と声を掛けて下さる。
その言葉には、心に掛けて下さっているのだと励みになる。
作品は古典柄でもデザインや配色が力強く凛としている。創作柄にも、それは伺える。
略歴
1936年 沖縄県に生れる
1952年 首里中学校卒業
城間栄喜のもとで琉球紅型を修行する
1975年 日本伝統工芸展初入選
1976年 沖縄タイムス芸術選賞奨励賞受賞
1978年 日本工芸会西部工芸展金賞受賞
日本伝統工芸展日本工芸会奨励賞受賞
1979年 日本伝統工芸展日本工芸会奨励賞受賞
1983年 沖縄タイムス芸術選賞大賞受賞
1991年 日本伝統工芸展文部大臣賞受賞
1996年 国の重要無形文化財技術保持者(人間国宝)「紅型染」に認定
作品集「人間国宝認定記念 玉那覇有公『紅型』-珠玉の技・創作の世界」発行
「人間国宝」認定記念 玉那覇有公『紅型』-珠玉の技・創作の世界」展(浦添市美術館・岩田屋・福岡・石垣市民会館)
1997年 第41回 沖縄タイムス文化賞 授賞
石垣市名誉市民 表彰
1998年 紫綬褒章を受賞
1999年 人間国宝・玉那覇有公「紅型」展を開催(タイムスホール)
2000年 第26回主要国首脳会議(九州・沖縄サミット)が、首里城・北殿で開催された折に、紅型の制作実演を行う
会館10周年記念「玉那覇有公 紅型展」を開催(読谷村美術品)
那覇市政功労者 受賞
2002年 「玉那覇有公 紅型展」を開催(那覇市民ギャラリー)
2006年 旭日小授賞を受賞

九寸・座繰織地
「グレー地・石垣に芭蕉文(全通)」
染料:琉球藍
藍の濃淡のみで構成された作品。
細部に至る繊細な仕事は格調高く感じさせる。

九寸・久米島紬・ゆうな染地
「花丸つなぎ」
染料:顔料
初めて久米島の生地を使用して制作頂く。
空間を生かしつつ、伸びやかなデザインである。