みやひら はつこ (重要無形文化財技術保持者)
王家の織である首里織を伝承されている。
首里織には、7種類以上の織り方があり、宮平氏は戦前より首里織に携われており、戦後その復興に尽力された。
御絵図よりの復元も手掛けつつ、独自のデザインも創作され続けておられる。
おめでたい柄を好まれている。
優しい人柄は、多くの人を引き付け長きにわたって多くの弟子を育てて来られた。
略歴
1922年 沖縄県那覇市に生れる
1939年 沖縄県立女子工藝学校卒業後、日本民藝館で研修のかたわら柳悦孝染織研究所で本土の織や染色を学ぶ
1965年 沖展会員
1969年 国画会々員
1970年 日本民藝館賞
1973年 第7回沖縄タイムス藝術選賞大賞
1974年 沖縄県指定文化財「本場首里の織物」技能保持者認定
1975年 労働大臣賞
1981年 黄綬褒章
1984年 伝統文化ポーラ特賞
1985年 通商産業大臣賞
1987年 日本民藝館創立50周年記念事業で沖縄衣装5点復元
1992年 ダイヤモンドレディ賞
1998年 重要無形文化財「首里の織物」保持者認定
2000年 勲四等宝冠章
2022年 逝去

着尺・首里織・綾の中
「シェィーナガ・テイークンジー Ⅱ」
染料:琉球藍
王家の織の一つである「綾の中」(縞に絣を配す柄)で、拳をモチーフにしたデザインである。
絣織物でありながら、品格のある作品は王家の織であるが故にであろう。

九寸・首里花織
「淡ベージュ地・クローバー」
染料:楊梅・福木・琉球藍
四葉のクローバーをデザインされた創作柄。
繊細な花織にグラデーションの使い方で格調ある作品に仕上げられている。